大人のADHD 生活改善日誌

よくわからない生きづらさを持つ人がよりよい人生を模索するブログです。2018年よりADHDの体質の対処療法としてコンサータ始めました。試行錯誤の末27ミリ服用中。

ディズニー・アニメからアメリカ文化を考えてみよう

さっそく「アナと雪の女王」を見てきた。

アナと雪の女王 | ディズニー映画

予習しすぎたのか、大体前半のストーリーは知った上で臨んだのだが、それなりに楽しく、感動してしまった。これは関連グッズ買い漁る系の久々の私の中のヒットだ。

 

実は、あまりにも見たくて我慢できなかったので、ディズニー・アニメ映画を何本か借りて慰めていた。見たのは「塔の上のラプンツェル」「シュガー・ラッシュ」「王様の剣」。

本当は美女と野獣も見たかったが、私のように、触発された人がいるのだろう、借りられていた。残念。

シュガー・ラッシュは主人公は普段は悪役なのだが、そんな悪役の自分に辟易としており、自分を変えようと必死にもがく。アナと雪の女王も、悪役的位置にいる雪の女王も主役というもので、近年のディズニー・アニメは、正義と悪がわかりやすく分かれていない。もちろん、わかりやすい悪役は現れるのだが、ネタ切れなのか、それとも、日本のアニメ映画の影響なのかストーリーが大人向けで、一捻りされている。

それを改めて痛感したのは、往年の名作「王様の剣」を見てからだ。

 

王様の剣 [DVD]

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 子供の頃からこのアニメの不思議な世界観が好きで、とても印象に残っており、時折なぜか見たくなる作品の一つだ。しかし、改めて近年の作品を見ると、明らかに子供向けというか、ストーリーがとても教訓的なのだ。「物事を乗り越えるには知恵を使うこと」ということをこんこんと説明していく。また、善悪もはっきりしていて、この上なくわかりやすい。

 

正義とは何で、悪とは何か。この映画を見ると、わかりやすい、悪は最後まで変わることはないし、正義も弱さなしの正義だ。明らかに、正義の概念が違う。

もちろん、アメリカ社会の中で、アニメの存在が子供だけのものから、大人をもターゲットにした娯楽に変貌したということも考えなくてならないが、それでも、映画はその時代時代の社会をある程度反映しているものだと思う。また、根本的に見れば、悪の表現というのはディズニー・アニメは根本的には変わっていない。(悪いことをするキャラは明らかに顔が悪い)ただ、「アナと雪の女王」は起こった冬の王国にして皆を困らせるのは主人公のエルサだ。悪と正義が混沌として実に複雑だ。

アメリカという国が文化的に複雑になっていることが現れているのではないかと思う。

王様の剣のようにわかりやすい善悪は、キリスト教宗教観が背景にあると思う。詳しくは知らないのだが、どうやら、キリスト教の教えの中の悪魔という概念は絶対に正義にはならないらしい。というかあらゆる悪を体現しているのが、悪魔というものっぽい。アメリカで最も影響力がある宗教がキリスト教である以上、流通する映画はその倫理観に則ったものが作られるのだろう。しかし、近年の作品は、この倫理観が多様化しているように感じられる。アメリカ自体非常に多様な価値観を採用されるようになったのではないだろうか?それとも、マーケティング的に、キリスト教圏以外も市場になった、既存の価値観とは違うところから攻めないと飽きられてしまう、ということが大きいとは思うが、アメリカ自体が、王様の剣が作られた当時よりも価値観が多様になっているのだろうと感じさせられた。まあ、でも、根本的な勧善懲悪の流れは変わっていないから、基本の文化、倫理観は変わっていないんだろうけども。

でも楽しかったなー。絶対昔のディズニー映画より、今のディズニー映画のほうが楽しい!

 

アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック

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 最近のは、ベタにラブストーリーじゃないのも私は好き。ラブストーリーっておもしろくないんだもん。