冷静な判断なしに自分を責めてる時はヤバい
僕が19年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと - ICHIROYAのブログ
1年くらい前の記事だけど、今更ざっくり読んでみた。正直言って、会社員挫折したのは私も同じなのだが、後悔したことってそういえばちゃんと考えたことがなかったな、と思った。
改めて、あ〜やっぱ鬱だったんだね〜と気がつく。
うつは、いわば脳のオーバーヒート。うつ状態の時、人は冷静な判断ができない。本人は考えているつもりでも、実はぜんっぜん考えがまとまっていなくて、ただ一足飛びに「ダメだ」とか「死んだほうがいい」という論理の飛躍をしていることがある。
連日の疲労と、元々持っているリスク(すぐ自分を責める癖があるとか、疲労による体調不良が脳、メンタルに現れやすいとか)が重なってなるものだと私は理解をしている。
私がうつ状態になったのは、元々の因子(家庭環境の悪さで、トラウマがあるなど)もあるが、激務(寝れない、放送への責任)の中、私も、正常に自分の置かれている状態を判断できていなかったのだろう。思い返せば、ただただ自分を責めるばかりで、あまり冷静に自分がなぜやめ、どんなところに後悔のポイントがあったか考えたことがなかった。
改めて会社員を辞めた時の後悔はなんだったかを冷静に考えなおしてみた。
そんな私の後悔はこれだ。
上司にうまく弱音を吐けなかった
ってこと。私が仕事を辞めたのは、ある大きな失敗をしたことが原因だ。
その失敗は5年前のこと。その頃、私はADをやりながら駆け出しのディレクターとして、あるニュース番組の特集を任され、ネタ探しに奔走していた。
求められているネタは結構専門知識が必要で、全然ネタが見当たらない。正直途方に暮れていた。が、きっとなんとなる、なんとかしてくれる(上司が)と思ってかなり軽く考えていた。
時間がギリギリになり、自分が用意したネタを直属の上司に見せた所、他の特番でてんやわんやだった上司は深く考える様子もなく即オッケー。しかし、それを部長に出した所、全く通らず、ネタ探しをゼロからやり直し(別の上司に手伝ってもらったが)間に合わず穴を開けたことがある。
それがきっかけで、そのニュース番組での仕事を希望していたのに、行けず閑職(と行ってもそんなに暇ではないのだが)に異動追いやられてしまったことで、私は仕事をやめることにした。
まあ、今こうやってことの本末を文字にしてみると、上司が若手ディレクターに仕事をぶん投げて、フォローせず、時間切れになってしまったという、その時の上司のマネジメントに大いに問題があることに気が付かされる。しかも部長も、なぜ手元にあるネタで深堀りする道を模索させなかったのか、疑問を感じる。(まあ、5年も前のことだが)
当時、私は上司に「大丈夫です」と、強がっていたような気がする。
『心配かけてはいけない、上司にも仕事がある、私は自分で何とかしないと』と…。
逐一報告して、必要であれば素直に泣きつけばよかったのだ。もちろん、泣きつくことが許される環境ではなかったが、それでも、穴を開けるという、私のテレビ屋人生でずっと引きづり続ける巨大な汚点を作らずにすんだわけだ。
まあ、弱音をうまく吐けない、誰かをうまく頼れない(だけど、どこかで誰かに依存していた)以上、いずれどこかで潰れていたとは思うのだが、この事件が回避されればもう少し私の人生は変わっていたかもしれない。(挫折のお陰で、視野を大いに広げることができたので、まあ、悪くないかなとは思っているが。)
自分はダメだ、に冷静な判断や明確な分析ができていない時は、たぶんけっこうヤバい。いや、冷静なつもりで分析ばっかしていても、ろくな分析になってない(本人はわかんないけど)。
どう考えても自分は人間としてだめだって結論に至る時は、休んだほうがいい。
休職のために精神科、心療内科のドアを叩いてみたほうがいいと私は思う。