また女扱いされた
女扱いをされた。
お前は女性らしい、と。
ああ、なんてひどいことを言うのだろうか。
いや、わかってはいるんだ。むしろ、褒められているのだと思う。
女性らしい、と言われることが、屈辱だと感じる人が世の中にいることを知らないのだ。
だからと言って、私を女扱いするなと怒っても、虚しいだけ。なぜなら私は女だから。
悲しい。
夫は私を女とは言わない。思ってはいるんだろうけど、ちゃんと私を見てくれている。私を女とは言わない。
女じゃない。私は。
久しぶりに、悲しみと悔しさが溢れてきた。女である以上女として見られることはずっと変わらない。私がストレートに男に生まれていたら。こんなつまらないことで苦しまなくて済んだのに。
トランスジェンダーになりたいわけじゃない。性適合手術も、性ホルモンも打ちたくない。
私には精子は分泌できないし、身体を傷つけるのは怖い。
エックスジェンダーでもない。女ではないから。
女として他人から見られているということを自覚すると、どうしても、
男として認められたい。男としていきたい。
そんな欲望にフタができなくなってきそうだ。
つか、私はただの勘違いだと思っていて、トランスジェンダーの人にバカにされたことさえあるのに、なぁ。こんなことでまだ苦しむとはな。