宮﨑駿と新海誠は違う方向性だとわかってよかった
君の名は。を見てきた。
なんとなく、見なくては行けない気はしていた。話題作だし、宮﨑駿好きとしては、これはやはり見なくてはいけないのではないか?と。
見たいと言ってくれる人がいたので、見てきたのだが、友人との感想は
「良かった」
だけである。
毎回、その友人とは映画をみたあと、だいぶ長いあいだ、メッセンジャーで、あの映画のあのシーンはこうだった、ああだった、と盛り上がるのだが、今回はほぼそれがなかった。
良かったし、また見たいなとも思うし、人にも勧めようと思うのだが…シンゴジラや、宮﨑駿アニメのような中毒性が全然ない。
なぜか?全然わからなかった。キャラクターに共感ができないからか?と思ったが、考えてみたら、シンゴジラも、宮﨑駿作品も共感できるキャラがどこにいただろうか?共感じゃない、何かが違う…。
たぶん、ひとことで言ってしまえば私と友人は恋愛映画に興味がない、ということだとは思う。
だが、センとハク、アシタカとサン、キキとトンボ、ポルコとジーナとフィオ、カーチス、恋愛要素があるじゃないか、紅の豚では「ポルコ、ジーナとくっつかねえのかよ!おめえジーナの気持ちちゃんと考えてやれや!」と、めちゃくちゃ焦らされたではないか。
何が違うのか?なぜポルコとジーナの恋にはキュンキュン(?)できるのに君の名は。ではそこら辺ひっかからないのか?不思議である。やはりあれか。
戦闘シーンがないからなのか?
ただただ、私の心の中に湧き上がったのは、そんな切なさとかどうでもいいから、恋よりも、無人在来線爆弾を!そんな気分だった。
男女のすれ違いに興味が無いはずないのに、なぜか全然胸が締め付けられない。
宮﨑駿の後に名を刻むアニメーターなのかなーと思ったりもしたのだが、たぶん違うと思う。もちろん名は刻む気はする。映像美へのこだわりは、もちろん素晴らしい。だが、駿の後ろは庵野だ。庵野の並びに新海誠がいるとは思えない。アクションがラブストーリーの添え物になる新海作品と、ラブストーリーがアクションの添え物になる駿、庵野作品。たぶん、それが違いだ。
とりあえず、なんとなく、それがわかってよかった。
- 作者: 新海誠,東宝,コミックス・ウェーブ・フィルム,角川書店
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
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