私はいつも怯えて生きている
ふと、最近気づいたことがある。
私は素直ではないということ。
それは、他人に対して素直ではなくて、自分自身に対しても素直ではないということに気がついた。
仕事で書いたある文章の中で私は「「自分らしく」生きるべきと思いながらも30歳で結婚、35歳で出産に焦り、周りの目に怯える自分にずっと戸惑ってきた」と書いた。
あ、私、ずっと怯えてたんだ。
その文章が浮かんできたとに、やっとわかった。
何度も何度も推敲して「もっと平易な言葉で」「もっと自分の気持ちに素直に」と言われながらひねりだしたものだ。それまでに「素直と言われても、これ以上素直にってなにをかけばいいのさ?」と、うんざりした気持ちになっていた。私の内なる声が発するのは、「納得できない」「おかしい」という、不公平感や、怒りばかり。その先に一体何があるのか?私にはわからなかった。それがやっと見えた。
私自身のことを知るのは簡単なことじゃないんだなとなんとなく思った。私をいつも支配しているのはいつも、恐れだったんだなと思った。
自分が何をして良いのか分からなくなるくらい、私は、周りの目に怯えて、周りに悪目立ちしないように必死に自分に嘘をついて、虚勢を張って生きているんだと。私が自分を空っぽだと思うのは、たぶんいつも周りの目に怯えていて、「べき」に縛られているからだ。
いやもうそんなこと分かりきっていることなんだけど、心と理屈の間には、大きな隔たりがあった。私は傷つくことを恐れて、心を固く閉ざしているんだと思う。
心を開こうとしていたのに、人の心には土足で入っていけるのに、自分の心の中には、私自身が入っていけない。見ないふりをしているのだと思う。
どうやって心を溶かせば良いのかわからないけど、溶かしていかないことには、私はきっと救われない。