生き急ぎ過ぎている
憂鬱が一応一段落した。
仕事したくないけど、まあなんとかギリギリ自分を抑えられている感じだ。
どうしたら仕事がしたくない自分を受け入れられるか、自問自答中だが。
最近見たアニメでFate/Zeroがある。アマゾンプライムビデオで無料配信だったから見てみた。
Fate/Zero Blu-ray Disc Box Standard Edition
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2017/09/20
- メディア: Blu-ray
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内容はディルムッド激萌えとか、イスカンダル惚れるとか、ギルガメッシュ身悶え、とかとかもう、クッソ面白いんじゃが!!と、ついついノッブの口調になっちゃうくらい。だが、そんなことは全部ここでは割愛する。けっこう響いたのは、イスカンダルに諭される高校生のマスター、ウェイバーの存在だ。
Fateというのは、なんでも願いを叶えてくれる聖杯をめぐり、7人の魔術師(マスター)たちが、歴史上の英雄を使い魔(サーヴァント)として呼び出し、殺し合う物語だ。
7人の魔術師はいわば世界最高の選ばれし7人。その7人の頂点に立てれば、それは世界最高の魔術師と言えるのだろう。
魔術師の学校にかよっていたウェイバーは、優秀だが、魔術師としては教師や周りから全く認められていない存在だった。そんな状況を打破しようと、魔術師の頂点である聖杯戦争に力技で参戦。彼が呼び出したサーヴァントは強大な力を持つ英雄、イスカンダル(アレキサンダー大王のことらしい)で彼はイスカンダルを制御しきれず、事あるごとに「バカにしやがって!」「見返してやりたい!」「僕のことを認めさせてやる!」と卑屈になる。
若く未熟な少年に私はガッツリ共感してしまった。成長とはどうしても時間がかかるものだ。年単位、数年、十数年…。それを実感するのは、すっかりおとなになってからだったりする。だが、年若い内は「明日!来年、ていうか今この瞬間!!人に認められたい!!求められたい!!!」とただただ駆り立てられる。
認められるためだったら、死んだってかまわない、そんな愚かさがある。
そんな高校生マスターに対して、イスカンダルは諭す。現状把握が出来ている、だから焦る、だが、それは成長する可能性を秘めている、だから、そう行き急ぐなと。
高校生マスターは事実、優秀だが、未熟ゆえに見逃す情報や好機も多い。視聴者的には、それは彼の能力不足というよりかは、ただの経験不足だと何となく分かる。場数を踏めば、おそらくはそれなりによい魔術師になる素養はもっているのだろうなと、Fateの世界観が分からなくとも感じられるシナリオだ。
そんな、アニメ上のやり取りを見て、彼の未熟な焦燥感は、私のそれそのものだなと痛感させられた。私はずっと焦っている。今を見ようとしていないのだな、なぜこうも、私は焦ってばかりで、足元をしっかりと見ようとしていないのだろうか?とおもってしまった。
もちろん、気がついたからって、自分の多動性が治るとは思わないが、もう少し、自分を認めてやっても良いかもなーと。
どうでもいいが、シナリオを担当しているのは虚淵玄だった。またお前か、虚淵玄。虚淵さんが持っているテーマはいちいち刺さる。未熟さ故に不安定な若者の心象の描き方がリアルだ。焦燥感、無力感、絶望感…今の時代を生きる人間が、漠然と抱える闇を見事に描き上げ、共感させ、救いを与えながらも、その闇の深さゆえ、主人公たちを容赦なく絶望の縁に叩きつける。必要以上に主人公に救いを与えないシナリオだからこそ、彼の作品はこうも私の心を慰めて、奮い立たせてくれるような気がする。
PSYCHO-PASSもちゃんとみたいな~。