借金玉氏新書「発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術」感想
予約していた借金玉氏の本が届き、早速読んでみた。
借金玉氏とは、アルファツイッタラーの一人で、ADHDとASDを持つミスター発達障害みたいな人で、普段は不動産屋のサラリーマンをしているのだが、ツイッター上で、よく色んな人とぶつかって炎上している。それが面白い人だ。
ちなみに、本の内容の見出しはこちらに書いてあるとおり。ご興味があればご一読くだされ。↓
私は保守的で心配性な性格のために薬物療法には懐疑的だったが、コンサータを試すのもありだなと思えたのは、借金玉氏のブログを読んだからだ(直接的にはもちろん医者が飲んでみろって言ったからだが)。
そもそも私から見た借金玉氏について
まず、私はたぶん借金玉というアカウントを知ってたぶん4年?くらい前から知っているような気がする。2,3年かもしれないが、ともかく結構前からよく見かけていた。ここ数ヶ月は分かり手さんばりにガンガンにフォローしているが、たしか2回くらいフォローしてリムしてを繰り返した記憶がある。
最近は変な話、まだ内容が追いかけられるし、類推できるツイートなのだが、以前フォローしたときは、もっとヤカラ感がひどかった。こいつ面白いな、と思ってフォローするのだが、すごい勢いでつぶやいていて、ことの発端が追跡できないほどだったし、うるせえなと思ってリムるというのを2度ほどしたような気がする。
ライフハックのテーマに移る前、冒頭部分で借金玉の人生のざっくりとした流れを書いていてツイッターを始めてからも自殺未遂やら酒と睡眠薬の依存が乱用がひどかった的なことを書いてあったし、コンサータを飲み始めたのもそんなに日が経っていないことで合点がいった。
最近ツイッターが読みやすく感じるのは、そういう経緯だったのか、と。
今回の新書は基本的には、ブログやツイッターでつぶやいていることが中心だ。だが、それでも、整理されていないブログを見るより、たしかに本は読みやすい。
私がちょうどブログに興味を持ち出したときはなぜかクジラうまいしか言っていない時期だったので、うん、まあクジラはうまいかもしれんが、うん…と思って、ブログを読むのをやめてしまったりしていたので、本は間違いなく読みやすい。
ライフハック本としての実用度はかなり高い
いくつか本当に実践してみようと思うライフハックがある。即実行できるし、即実行したのは、神棚と本質ボックス。本質ボックスは、いいアイデアだと思う。
そして一番期待しているのは、L字デスク。早速楽天でサブデスクを買おうという気になっている。買うかはわからないが。
下手なADHD本にかかれているアドバイスより確かに実践的だし、役に立つ。
ADHD本にあるやつは「やってるけど困ってんだ馬鹿野郎」or「それができるんだったら最初から悩まねえよ」だからだ。
共感できない部分ももちろんある
ただ、共感できないものもある。1つはバインダー。ちょっと読んでもバインダーで書類をなくさないイメージがつかなかった。基本的にすべてをウェブ上、PC上で管理しようとしている私には不必要なのかもしれない。
それと名刺管理。概念を思いつく話は確かに聞いたことはあるのだが…たぶん、能力の差なのだろう。私はどちらかというと、記憶を映像で覚えるタイプなので、名刺のデザイン、色、名前の漢字、出会った場所(景色)で覚えておけばけっこう名前と顔が一致する。
それと、もう1点はデスクの上にあるものを、ガーッと腕をスライドさせてテーブルから落とすという整理術。
たしかに、片付けられない人たちにとって見れば、画期的な片付け術だと思う。が、私は無理だなと思う。物が落ちる音を想像するだけで、震えだしそうになるからだ。
私はたぶん音に過敏なのだと思う。
映像(厳密には静止画)で物事を記憶することと、音に対する執着は、おそらくADHDというよりかは、ASD傾向が強いのではないかと思う。
ちなみに、睡眠の項目については全く参考にならなかった。朝は起きられないが、別に眠れないわけじゃない。むしろ私は寝たくないんだ。
日本一意識の低い自己啓発本…なのか?
ほかにも、興味深いコーナーがあった。会社の社風に、どう適合していくか、という心構えであったり、依存症についてであったり。
依存症については、アルコール依存、合法薬物への依存は、たしかに、違法薬物の依存と違って、逮捕という強制力でやめられないだけにしんどいものがたしかにあるのだろうという興味深い視点があった。これはこれで一冊の本になりそうじゃないかと。
それと、社風にどう合わせていくか、については、借金玉が、人生をかけて、手に入れた社会の仕組みの解説と、どう乗り越えていくかが抱えれているのだが…もちろん借金玉ほどの反骨心というか、反社会的人格であるならば、これくらい迎合姿勢を示したほうが良いとは思うのだが、この社風に関してのライフハックは突き詰めてしまうと、ブラック企業に体よく使われる人材の量産になりかねないなぁと。
もちろんバランスなのだと思うし、これについてはツイッタラーなどなどとよくよく議論をして、さらに考え方を深めてもらいたいなと思った。このコーナーも掘れば掘るほど一冊の本になるほどの面白みがあると思うので、今後に期待したいところ。
今回のこの本は、一冊目にふさわしいというか、借金玉氏のプロフィールみたいな、なんつーの、ファンブックみたいな部分が強いように思う。年齢のせいかもしれないが、ライフハックを本で読むのはどうもなー…と。読み応えがないっつーか。(いやためにはなったんだが)
あと、意識低いって言ってるけど、目標が「生きよう」という生者として最低ラインというだけで、あんまり意識の低さはあんまり感じなかったんだがなぁ。
ただ、生きづら系の人、発達障害系なんじゃないか?と思う人には間違いなくおすすめの一冊。